『明治維新と近代日本の新しい見方』刊行のお知らせ

M・ウィリアム・スティール『明治維新と近代日本の新しい見方』が拙訳で東京堂出版より発売になります。内容は以下の通りです。

プロローグ

第一部 〈明治維新〉再発見

第一章 いざ、西へ―カリフォルニアと日本の開国

第二章 幕末黙示録―もう一つの見方

第三章 恐ろしき一八六八年―風刺画から見る明治維新

第四章 「歴史学者・勝海舟」の明治維新

第二部 〈近代〉再発見

第五章 ノスタルジアと近代―佐田介石の舶来品排斥運動

第六章 加速する日本―近代へと漕ぎ進む

第七章 民芸の西洋的起源

第八章 東北飢饉―近代の裏表

エピローグ 文明開化を顧みれば―久米邦武と世界大戦

散見される「見」という文字に端的に表れているように、本書は視覚史料を縦横に活用し、ともすれば権力者の側に偏りがちな文字史料だけからでは見えてこない、「下から」見た維新期から近現代にかけての社会の実像を、ときに深刻に、ときに面白おかしく浮かび上がらせるという、スティール史学の真骨頂を煮詰めた一冊となっています。論文集ではありますが、書籍化に際して各章の接続を工夫し、一貫性を持たせました。また講演などに基づく章もあり、本書に対応する原著が存在するわけではありませんので、事実上、書き下ろしと言ってよいものに仕上がっています。

いわゆる学術書ではありますが、わかりやすさを旨とした、読み物としても味わい深い一冊です。風刺画、災害や疫病、人力車と自転車、さらには民芸など、様々な視点から社会の変容をダイナミックに跡づける各章はもちろんのこと、カリフォルニア生まれの著者がなぜ日本で、それも日本史を教えることになったのか、という半自伝的な「プロローグ」も示唆的です。豊富な図版に想像力を膨らませながら、幕末・明治を庶民の目線で追体験していただけたら幸いです。

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